残された家族はご自身が亡くなった後、どれほどの相続税を支払うのだろう?
具体的に考えたことがありますか。
今回は、相続税の計算についてご説明します。
相続税の計算
相続税額の総額は、正味の遺産額から基礎控除額を差し引いた残りの額(課税遺産総額)を各相続人の相続分によりあん分した額(法定相続分に応ずる取得金額)に税率を乗じて算出します。
この場合、民法に定める相続分は、基礎控除額を計算するときに用いる法定相続人の数に応じた相続分(法定相続分)により計算します。
- 正味の遺産額=遺産総額+相続時精算課税の適用を受ける贈与財産-非課税財産
-葬式費用-債務+相続開始前3年以内の贈与財産※
(※相続開始日令和8年12月31日までの場合) - 基礎控除額 =3,000万円+600万円×法定相続人の数
例えば、正味の遺産額が2億円、法定相続人が妻と子2人である場合
課税遺産総額は、2億円ー(3,000万円+600万円×3人)=1億5,200万円、法定相続分は妻2分の1、子4分の1、子4分の1となり、法定相続分に応ずる額は、
妻)1億5,200万円 × 1/2 = 7,600万円
子)1億5,200万円 × 1/4 = 3,800万円
子)1億5,200万円 × 1/4 = 3,800万円 となります。
法定相続分に応じた取得金額を速算表に当てはめて、各法定相続人ごとの税額を計算し、これを合計した額が納める相続税の総額となります。
相続税の速算表
| 法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | - |
| 1,000万円超から3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 3,000万円超から5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 5,000万円超から1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 1億円超から2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 2億円超から3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 3億円超から6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
納める相続税の額は次のとおり計算されます。
妻)7,600万円 × 30% - 700万円 = 1,580万円
子)3,800万円 × 20% - 200万円 = 560万円
子)3,800万円 × 20% - 200万円 = 560万円
算出された税額を合計すると相続税の総額は2,700万円になります。
なお、実際の遺産分割は法定相続割合どおりになることは殆どないため、実際の遺産分割割合に応じて相続税の総額を按分計算することになります。
また、配偶者には法定相続分に相当する金額の範囲内、または1億6,000万円までの遺産については相続税がかからないとする配偶者控除があります。
ただし、
- 戸籍上の配偶者であること
- 遺産分割が完了していること
- 相続税申告書を提出すること
の条件を満たす必要があり、配偶者控除により二次相続(配偶者が死亡した際の相続税)の税負担の可能性が生じる点は注意が必要です。
相続税申告では、財産の正しい評価と各種特例等の適用がポイントとなります。
まずは、ご自身のプラスの財産、マイナスの財産を正しく把握することから始めてはいかがでしょうか?
ご不明な点等は、お気軽に弊社担当者までお尋ね下さい。