ニュース・コラム

News/Column
  • 2023.10.23
  • Category: 相続・事業承継

相続した土地に困ったら。相続土地国庫帰属制度について

投稿者:相続事業承継グループ

 相続した土地について「利用する予定がない」、「土地の管理の負担が大きい」等の理由から土地を手放したいというニーズが高まっていました。

 土地が管理できないまま放置され、将来「所有者不明の土地」が発生することを予防するため、相続又は遺贈によって土地の所有権を取得した相続人が一定の要件を満たした場合に、土地を手放して国庫に帰属させることができる「相続土地国庫帰属制度」が令和5年4月27日から開始されました。

相続土地国庫帰属制度 3つのポイント

相続土地国庫帰属制度のポイントは以下のとおりです。

① 帰属承認を申請できる

相続等によって、土地の所有権または共有持分を取得した者等(※1)は、法務大臣に対して、その土地の所有権を国庫に帰属させる承認を申請することができます。
※1 共有者全員が共同して申請を行うことによって、本制度を活用できます。

② 条件により申請が承認

申請された土地について、通常よりも管理や処分に多くの費用・労力がかかる土地として法令に規定されたもの(※2)に当たらないと判断した場合申請が承認されます。
※2 引き取ることが出来ない土地の要件

③ 負担金納付後、所有権が国庫に帰属

国庫への帰属の承認を受けた方が、一定の負担金を国に納付した時点で、土地の所有権が国庫に帰属します。

出典:法務省 相続土地国庫帰属制度の概要

 相続又は遺贈により取得した土地で、自己での管理が難しいため土地を手放したいとお考えの方は、制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか。