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  • 2026.09.04
  • Category: あけぼの(社報)

【会報誌】あけぼの 2026年9月号

※Gはグループを意味します

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掲載内容一部抜粋

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内田会計グループ 代表 税理士 内田 佳伯

迫る非上場株式評価ルールの大転換

前回の本稿を執筆した後、熊本県を震源とするマグニチュード7.1、最大震度7の大地震が発生しました。「令和8年熊本地震」と名付けられた今回の地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

熊本市内の被害は比較的大きくなかったとのことでしたが、シンボルである熊本城は、10年前の地震に続いて再び被害を受けています。また、八代市や宇城市など震源に近い地域では大きな被害が発生したことが報道されており、猛暑の中、多くの方が避難生活を余儀なくされました。
被災された皆様が一日も早く平穏な日常生活を取り戻されることを心よりお祈り申し上げます。

さて、税務業界では昨今、非上場株式の評価ルールの見直しがどのような内容になるのか注目されていましたが、このたび新ルール案が公表されました。現在の「類似業種比準方式」と呼ばれる評価方法が廃止され、純資産と利益をベースとした評価方法へ一本化される方向で検討されています。この場合、利益を安定して計上し、十分な純資産を有する非上場企業では、株式評価額が大幅に上昇する可能性があります。株式評価額が上がれば、後継者へ株式を移転する際の贈与税や相続税の負担も大きくなります。

この案に対しては「新ルール案が採用されれば、多くの中小企業の事業承継が困難になる」といった懸念の声も上がっています。一方で、「税負担の問題については、評価ルールではなく事業承継税制によって対応すべきである」との意見もあり、今後はその方向で制度整備が進む可能性もあります。

確かに事業承継税制を活用すれば、「株価が高すぎて後継者が事業を引き継げない」という事態を回避することができます。しかし、その適用要件は依然として厳しく、後継者にとって大きな負担とリスクを伴う制度であることも事実です。現実的に考えると、そのような条件の下で事業承継を決断する後継者がどれほどいるのかという課題も残ります。

いずれにしても、内部留保が十分にあり、安定して利益を計上している中小企業の経営者の皆様で、すでに後継者が決まっている場合には、制度改正の動向を注視しつつ、早めに株式承継について検討されることをお勧めします。