社会福祉法人は、国や地方公共団体からの補助金や給付金、寄付金を財源として運営されています。そのため、法人財産の使い道には一定の制約があり、法人外への資金の流出や貸付けは原則として認められていません。
今回のテーマである寄付金も、法人外への資金流出とみなされるため、基本的には認められていません。
寄付金支出が認められるケース
しかし、例外的に寄付金支出が認められる場合があります。
それが、大規模な災害が発生した際の寄付金(義援金)の支出です。
直近では、令和8年7月に発生した熊本地震について、厚生労働省から令和8年8月7日付で事務連絡が発出され、寄付金(義援金)の支出を認める取扱いが示されました。
(参考資料として添付している書類には、介護サービス事業しか記載がありませんが、こども家庭庁から障害サービス事業向けにも同様の事務連絡が発出されています。)
認められるための要件
ただし、無条件に認められるわけではありません。
支出に当たっては事前に所轄庁と協議を行い、下記の3つの要件を満たす必要があります。
- 法人の運営に支障を及ぼすような金額ではないこと
- 法人と特殊な関係が疑われるような者・団体等へ寄付するものではないこと
- 法人内部の意思決定プロセスに違反するものでないか、定款に違反するものでないかの確認等を行うこと
また、要件にはありませんが、寄付先として被災地域の社会福祉協議会など、信頼できる窓口を選ぶこともポイントになってきます。
なお、寄付金支出の特例を認める事務連絡は災害ごとに発出されており、全ての災害において寄付金支出が認められるわけではありません。
災害発生時に寄付金支出をご検討される際は、事前に当事務所までご相談ください。