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掲載内容一部抜粋
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内田会計グループ 代表 税理士 内田 佳伯
売り手が客を選ぶ時代
6月に入り、梅雨の季節となりました。梅雨前線は南から北上するものですが、今年は南の沖縄よりも先に北の九州南部が梅雨入りするという珍事もありました。これも異常気象の一つなのでしょうか。
長崎は雨が似合う町だといわれます。長崎市の市花は雨をイメージさせる紫陽花(あじさい)でもありますし、石畳の多い町ですので、雨に濡れた石畳が風情を感じさせるという理由もあるかもしれませんが、何といっても「長崎は今日も雨だった」という歌のイメージが強いのだと思います。
ちなみに長崎市の降雨日数や年間降水量は全国平均と比べて特に多いわけではないそうです。それはそれとして、観光客の皆様に、雨が降っても「長崎らしい」と思って楽しんでもらえるのであれば、観光地としては有難いイメージですね。
地域によって違いはあるでしょうが、5月から6月にかけては田植えの時期です。長崎の場合、暖かい地方ですので少し早く4月下旬から田植えをするところもあるようです。
日本人の主食である食用米の高騰が続いています。30年ほど前にも米不足の大騒動がありましたが、あの時は冷害や台風による米の不作という理由がありました。昨年の米の収穫は例年より少なかったとはいえ、不作というほどではなかったそうですので、よくわからない事態になっています。減反政策を続けた農政の失敗、農家の高齢化、流通業者の投機的な買い溜めなどの理由が挙げられていますが、昨年までは安定していた米価に、突然ここまで大きな影響が出るような理由にはならない気がします。
理由はともかく、7月に参院選を控えた時期ということもあり、米の高騰は政治問題化しています。日本人の主食である米の生産は、食糧安全保障にも関わる重要な問題であるにもかかわらず、これまで大きな政治的な争点になることは少なかったように思います。今回の騒動は、日本の食糧自給について考える良い機会になるかもしれません。
ここ数年で、お金を出せば当たり前に買えたものが買えなくなることが増えたように思います。円安、人手不足、高齢化による廃業など様々な理由があるかと思いますが、どの理由も簡単に解消するものではないので、この状況は今後も続くのではないでしょうか。
モノやサービスが溢れていれば、売り手より買い手が強くなりますが、不足していれば立場は逆になります。買い手が売り手を選ぶ時代から、売り手が買い手を選ぶ時代に変わりつつある気がします。