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  • 2024.01.30
  • Category: 未来会計 , 経営

経営における「問題」と「課題」の違い

投稿者:未来会計推進グループ

経営者の皆様、「問題」と「課題」の違いについて耳にすることはございませんか。
経営における、「問題」と「課題」この2つを正確に区別することで、将来のあるべき姿により近づけると言われています。ご存じの方もあらためて、2つの違いを確認してみましょう。

2つの違い

  • 【問題】目標である未来のあるべき姿と現状とのギャップ(差)です。解決することであるべき姿に近づくことができます。
  • 【課題】問題を解決するために具体的に取り組むべきことです。課題の達成のために具体的な解決策が必要となります。

※現状とあるべき姿とのギャップ(差)が大きいほど、課題はたくさん発生します。

「問題」と「課題」の意味を理解していない場合

会議において、社員に売上増加(あるべき姿と現状とのギャップ=問題)のための、課題について質問した際、「問題」と「課題」の意味を把握できていないとこのような発言になります。

A社員:日常業務が多忙すぎて営業時間の捻出が課題です。
B社員:近くに競合他社が参入し販路拡大が難しくなったことが課題です。

質問に対しての2つの回答は、「課題」ではなく「問題」であり、具体的に取組める内容ではありません。問題提起のみであり、解決に向けた行動にたどり着くまでには長い道のりになるでしょう。

「問題」と「課題」の意味を理解していた場合

「問題」と「課題」の意味を理解していた場合は発言がこう変わります。

A社員:営業時間捻出のため業務の効率化が必要であり、このようなシステムがあるのですが。
B社員:競合他社との差別化を図る必要であり、このような商品の提案があるのですが。この後の会議もスムーズに進み、あるべき姿に向けた取組が期待できるのではないでしょうか。まずは、社員に理解してもらう前に、経営者としてしっかりとした目標を定めてください。

このように、「問題」はあるべき姿に向けて障害となるであろうことを現状の中から正確に認識し、「課題」はその問題を解決するために実行するべきことを、現実的に具体的に設定するものなのです。
ぜひ、「問題」と「課題」の違いを整理し、経営者の皆様があるべき姿に近づくための一助になればと考えます。


最後に、あるべき姿に近づくには、ブレない目標を定めるだけではなく、中長期的な課題の検証、そして時には軌道修正が必要となってきます。
私たちは、経営者の方の正確な現状の把握、あるべき姿である中期計画の立案、そして必要な際は軌道修正できるよう伴走させていただくサービスを提供しています。

ご興味がある方は、担当者もしくは未来会計推進グループまでお気軽にご相談ください。